不動産担保ローンとは?知っておきたい基本のキ

金利と返済シミュレーション

金利や返済面から考える不動産担保ローン

不動産担保ローンを検討する際に、おそらく最初に目が行くのは金利ではないでしょうか。どのようなローンでも、金利は最も注目すべきポイントに間違いありませんが、単純に数字の高い低いだけで判断するのは危険です。

特に、不動産担保ローンは手続きごとに諸費用がかかりますから、金利も含め全体的に考えることが重要です。また、金利は変動しますので将来どうなるかは誰も予想ができません。そこで、ここでは金利面から不動産担保ローンについて解説していきます。

不動産担保ローンの金利の特徴

大きな金額を借りる場合は、金融機関で信用を担保に借りることもできますが、不動産を担保にして借りることも可能です。不動産を担保に組むローンのことを不動産担保ローンと呼びますが、無担保ローンとはいくつかの違いがあります。

なかでも特徴的なのが、金利が低いという点です。不動産担保ローンでは、無担保で借りる場合に比べて回収ができないリスクが低いと考えられています。そのため返済期間を長く持つことができたり、融資額を高くできたり、連帯保証人が要らない場合があったりとさまざまなメリットがありますが、そのなかのひとつに金利の低さがあるのです。

また同じ不動産担保融資を受けるにしても、銀行で融資を受けるか、ノンバンクにするかでも金利に差があります。金利が低いのは銀行ですが、審査が厳しいために実際にお金を借りるまでに時間がかかる可能性が高いです。ノンバンクは独自の基準で審査するところも多いため、融資を受けられるまでの期間はスピーディーですが、銀行に比べると比較的金利は高いとされています。

代表的な金利は2種類

融資を受けるときに気になるのは、金利がどれくらいかかるかでしょう。金融機関にもよりますが、特に気にしておきたいのが金利を固定金利型にするか変動金利型にするかです。選び方によって返済にも影響が出るため、それぞれの特徴を知っておきましょう。

固定金利

適用期間中は金利が変わらない固定金利

固定金利とは、当初に決めた金利が固定され、適用期間中ずっと継続する金利のことです。変動金利と比べると利率が高めになりますが、金利が一定なので返済計画が立てやすく、主にノンバンクで採用されています。

借入期間中は、常に金利が変わらない全期間固定タイプと期間を定めてその間だけ金利が変わらない期間固定タイプがあります。

変動金利

金利情勢と連動して金利が変わる変動金利

変動金利とは、金利情勢によって適用利率が定期的に変わる金利のことです。不動産担保ローンでは、短期プライムレートを基準として金利が変動し、多くは銀行で採用されています。

金利が下落傾向だったり短期借入時はメリットがありますが、変動リスクがあるので要注意。固定金利と比べ、返済計画が立てにくいというデメリットがあります。

固定金利と変動金利のどちらを選べば良い?

返済終了まで一定の金利をキープする固定金利と、一定期間を過ぎるごとに金利を見直して変動させる変動金利。この2つにはどちらもメリット・デメリットがあるため、それぞれを比較しながら自分に合うほうを選ぶ必要があります。では固定金利と変動金利のどちらを選ぶべきなのでしょうか。その違いや特徴を解説します。

計画的な返済なら固定金利

固定金利は、借りてから返済まで金利が変わらず、一定のままで返済が進んでいくシステムです。見直しがないため、変動金利に比べて金利が高くなることもありますが、それでも「毎月同じ金額を支払う」という安定があります。毎月同じ金額を返していきたい、計画的にものごとを進めていきたいと考える人にとっては固定金利はとてもおすすめと言えるでしょう。

たとえば、500万円を借りて金利が3%だとします。年間1万5000円が金利となりますが、固定金利は返済が終わるまでずっと続いていくもの。月々に換算すると、毎月返済する金利はそこまで高くなく、非常に支払いやすいと言えます。

変動金利の場合は、金利が5%になったり10%になったりするかもしれません。もちろん逆に3%以下になる可能性も十分にあります。つまり長期的なスパンで見ると、結果的に固定金利のほうが損をする可能性もあるのです。しかし計画的な返済、月々の金利が手ごろであるなどのメリットから、固定金利型を選ぶ人は多くいます。

上限金利で決める

固定金利は長期的なスパンで見ると、とても計画的に返済しやすいため人気があります。しかしながら基本的な金利は変動金利型のほうが安いため、こちらを選んだほうが良いと考える人もいるでしょう。固定金利型と変動金利型のどちらかを選ぶときには、その条件を見極める必要があります。その基準のひとつとして大切なのが、金利の上限がどこにあるかということです。

変動型の場合、金利は上下するものですが、その上限が15%を超えるのであれば変動金利にしておくと良いでしょう。そのほうが金利が安く済む可能性が高まるためです。しかし15%の域を出ない場合は、そのときの景気に大きく左右されることになります。金利は好景気になると上がりますが、景気が下がると低くなるというように、市場の動きに左右されることがその理由。景気が良くなれば固定金利のほうが上がらずに済みますが、景気があまり良くないのであれば、変動金利にしたほうが金利を安く抑えることができます。

借入期間で決める

金利だけでなく、どれくらい借りるのかという借入期間も変動か固定かを決める重要な条件のひとつになります。たとえば借入期間が1年ほどの場合、金利はその契約をしたときの金利のままになります。変動型にしても変動する頃には完済していることになりますから、どちらを選んでも金利は動かないのです。そうなると、最初の金利設定が低い変動型が賢い選択でしょう。

一方、10年以上の長期スパンでの借り入れを考えているのなら、固定金利型にしておくほうがリスクを軽くできます。10年間という長いスパンではどんなふうに景気が変わるか、なかなか予想をつけるのは難しいもの。変動型にしてずっと低金利のままであれば良いですが、いきなり好景気になり金利が跳ね上がる可能性もあるでしょう。その際に変動金利にしていると、金利に振り回されることにもなりかねません。長期のときは計画的な返済を考え、固定のほうが良いというのが一般的な見方です。

実質金利にも注目しよう

不動産担保ローンを利用する場合、ほかの借り入れと同様、金利を気にしておく必要があります。そのなかで特に気にしておきたいのが、実質金利(実質年率)です。これは契約時に決まっている金利とは別に、手数料などを含めた実際にかかる金利のこと。これを知っておかなければ、返済のときの金額を把握することができません。

上限金利と実質金利

金利には上限があり、それは各融資会社で決まっています。しかしながら上限は表面上の金利だけでなく、実質年率も含めた金利での上限を考えなければなりません。そして、その上限は法律で15%と決まっています。

たとえば、金利の上限を15%に設定しているにも関わらず手数料で数%取ってしまうと、実質金利は15%を超えるでしょう。これは違反というわけです。また手数料は毎年かかるものだけではなく、繰り上げ返済をしたときの解約手数料や返済途中にかかる手数料なども考慮する必要があります。金融会社は、これらを総合的に見て15%に収めなければなりません。

実質金利が大切

表面上の金利と実質金利は別物です。実際に返済時に提案している借り入れにかかる金利とは別に、手数料などの経費も金利と同じ扱いになるため、総合的に見ておかなければなりません。しかし金融機関がホームページや広告などで公開しているものは、表面金利になっていることがほとんど。そのため、借り入れをするときには実質金利もきちんと把握しておきましょう。実質金利を問い合わせる、または手数料はいくらかかるかなどを金融機関に確認することはとても重要です。

遅延損害金の確認も

もうひとつ確認しておきたいのが、遅延損害金がどの程度かということです。遅延損害金とは、返済が滞ったときにかかる利息を指すもの。遅延損害金もまた上限が決められており、一定のパーセンテージから換算されます。利率が決まっているために「遅延利息」とも呼ばれているのです。

遅延損害金は基本的には年間5%とされていますが、契約によってはそれ以上になることもあります。もちろんほかの利息と同様、年間15%までなどと上限は決まっており、その域を超すことはできません。しかしこれもまた、表面上の金利を見ただけではわからないことになります。遅延損害金の金利が高いと返済が滞った際に踏みとどまることが難しくなるため、こちらも金融機関にあらかじめ問い合わせておきましょう。

金利と合わせて注意したい返済方法について

不動産担保ローンを返済していくとき、金利を見ておくことはとても重要です。今後かかる金利と実質金利、遅延損害金などもきちんと視野に入れ、計画的な返済をするのが望ましいでしょう。そしてもうひとつ重要なのが返済方法です。返済方法は元利均等返済、元金均等返済、一括返済の3種類。それぞれがどんな返済方法なのか、詳しく見ていきましょう。

元利均等返済

元利均等返済とは、毎月の返済額を一定にして返済できるシステムのこと。毎月同じ金額であるため、計画的に返済できるところがメリットです。通常返済が終わると、どんどん利息は減っていき金額が変動するのですが、元利均等返済はその分を調整して同金額に収めます。長期間の返済のなかで急な支出が増えた場合にも対応しやすい返済方法と言えるでしょう。

元金均等返済

毎月の元金の返済金額を一定にするのがこの元金均等返済。こちらは元利均等返済とは違い、利息分を除いた元金だけを一定にしています。つまり、最初のほうは利息がついているため少し高めで、終わるにつれて返済額が段々と減っていく仕組み。余裕がある場合にはこちらの返済方法がおすすめです。

一括返済

借りた資金をまとめて返済するのが一括返済です。不動産担保ローンのように大きなローンを組んで返済していくのであればまだしも、「今資金が足りないから」という急な理由で少しだけ借りた場合なら返済もすぐにできるはず。その際は一括で返済する方法も選択肢となるでしょう。もともと不動産を売るつもりで不動産担保ローンを組んだ場合なども、まとめて一括返済したほうがお得です。この場合には、不動産が売れるまでは利息のみを支払い、売却後に元金を一括返済します。

ライフプランに合わせて選ぶことが大切

金利や返済方法は、不動産担保ローンを利用するときにどうしても知っておかなければならないことです。何も知らずに借りてしまうと大きな損をしたり、いざというときに返済計画が狂ったりすることもあります。

金利に関しては、ローン会社が公表している表面上の金利だけで判断するのではなく、実質金利を問い合わせたうえで考慮すること。返済方法は、自分たちのライフプランに合わせて考えることがとても大切です。たとえば、元金均等返済は毎月の返済額が元利均等返済よりも高くなってしまうため、近い将来に子どもの教育費のピークがくる場合にはあまり向いていません。反対に子どもがまだ小さければ、教育費が増えた頃に住宅ローンの返済額が減り始めるように調整できるでしょう。

不動産担保ローンはとても便利なシステムですが、きちんと返済ができなければ大切な不動産を手放すことにつながります。無理のない返済プランを組み、不動産をどうするべきかを考えながら借り入れをしましょう。

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